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ファーゴ・イルムシャー [ISUZU]

紆余曲折の末、ついにウチにやってきたファーゴイルムシャー・・・
(と思われる車両)

なんでこんな微妙な表現かというと、これってカタログに無い。
どうも試作車臭いのだが、詳細が何も判らないのだ。

P7250897.JPG

残念なことに、荒れ果てた状況。
フロントガラスの割れで使用を断念した模様。
これでは車検がどうにもなりません。

外装はJTイルムシャーのと同じ色と思われるガンメタリック。
ワゴンには設定の無かった5ドアボディ。
ベース車両はWFS62DV(4WD・標準ボディ・バン)であることが判明。
ボディの特徴からは中期型。
フェイスは最終型になっている。
最初からなのか、後から改造されたものかは不明。

P7250898.JPG

内装は真っ黒。専用品ではなくてLDグレードの内装に色を塗ったもの。
イルムシャーのハンドルはUBS用か?
シフトレバーは普通のファーゴと同じだが、ショートストロークに改造されている模様。
いすゞらしい手首でカチカチ決まる良い手応え。

メーターはタコメーターが装着されている。
LDにはオプションでもタコの設定が無かったので、ハーネスはLT用オプション品
もしくはLSのものが使用されているのだろう。

P7250899.JPG

シート裏にはこんなシールが。
表皮だけ張り替えたものではないらしい。
シートレールのフレームはかなり強引に取り付けられている。

シートレールが取り付けられているフロア形状から平成2年頃に製造された車体だと判る。
メンテナンスハッチがボルト止めなのだ。
これ以降は片側ヒンジになる。

P7250902.JPG

リアヒーター&エアコンのコントロールパネル。
5ドアの車両自体見たこと無いのでよく判らないが、4ドアだと運転席後部の壁に
コントロールパネルが埋め込まれる。
この車両は運転席後ろのラゲージトレイの底を刳り貫いて、FRP製のパネルが
装着してあった。
何でこんなところをバラしているかというと・・・

P7250903.JPG

セルモーターが回らないのだ。
ウチに来たときは回っていたが、セルフローダー上で始動したっきり全く動かなく
なってしまった。
以来、1年近くここに座り込んだままである。
いい加減何とかしないといけないので、意を決して分解に踏み切った。

元のボディカラーは白だったらしいが、内装を全て外したドンガラ状態にして全塗装している。
LDグレードは塗装も薄く、チッピングコートも省かれていたりするので錆びやすく、
大抵は酷い事になっているのだが、上からガンメタが塗られていることで随分
マシな状況である。

P7250904.JPG

右が摘出したセルモーター。
左が現在塗装ブースになっているファーゴから摘出したもの。
予備がもう無いのでこれを整備しなきゃ。。。

ちなみにエンジンはNAの2400ccディーゼルエンジン。
ワゴン登録なのに、どう見てもバン用エンジンである。
排ガス規制はどうなっているのだろう・・・・?

ヘッドカバーの意匠は中期型エンジンのものだが、ヘッドがハイポート。
フレームナンバーからすると、ヘッドが変更になって4番目に作られた車両らしい。
なぜヘッドカバーが古いタイプのものなのか不明。

このエンジン、はっきり言って不調で、全然走らないらしい。
どのくらい走らないかというと、実用に困るレベル・・・だそうだ。
機関部に何か重大な問題を抱えていると推定される。
確かにNAのディーゼルは遅いが、それでも完調なら普通に走るはずである。
この頃の4FG1型エンジンは調子を外しているものが多く、どの個体を見ても
要整備コンディションであることが多い。

一般にファーゴの評価が低いのはこの辺にも原因があるのではないかと思う。

なので、これに搭載するエンジンを現在製作中。
イルムシャー(と思われる)グレードに恥じない走りを持たせる予定。
乞うご期待!
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コメント 7

なを

うちの高屋根もメンテナンスハッチは全てボルト留めですよ。H6年式ですけど・・・?バンは、ボルトかな???
by なを (2013-07-27 19:27) 

sato

あー、そうか、バンはボルト留めかも。そういえば最終型のバンは弄ったこと無いなぁ。ボディパネルの品番が変更されているので、てっきり全部入れ替わったものと思ってました。
by sato (2013-07-27 21:19) 

なかしん

同じエンジンの旧千葉号も、とかく走らない車でしたが、先日そのエンジンをバラして頂いた際に原因と思われる部分が見つかったように、これにも何か大きな要因が潜んでいるんでしょうかね。

ヘッドカバーですが、ロゴが現行のものになったのは94式の最終型のみなので、イルムにこれが付いているのは正解です。その勘違いをさせてしまったのも旧千葉号でして、あのエンジン、整備工場が組立ミスでヘッドカバーを割ってしまい、91式の車に94式の新品を取付直したという過去が。

わかしお号はおかげ様で今日も快調です。4Zのヘッドと4Fのクランク、早く引き取らないと。
by なかしん (2013-07-29 01:07) 

sato

PASSⅢと紙ベースと両方で調べてみました。
ハッチは1988年11月に変更になってます。
フロアパネルの形状は2種類。
大きく分けると2WDの場合はフロアシフトか否か、
4WDはパーテーションプレートの有無です。
いずれかが該当すると、ヒンジ無しになる模様。
ヒンジ付はボルトが6本、ヒンジ無しはボルトが12本です。
なをさんの高屋根はコラムシフトなのでボルト留めです。
イルムシャーはフロアシフトなのでヒンジ付のはずですが、何故かボルト留めになってます。
PASSⅢで検索しても、ボルトは6本と出るので間違いありません。
レカロシート装着の際に、ボルト留めのものに交換された可能性が高いと思われます。

今度じっくり千葉号と比較してみます。


by sato (2013-07-29 06:23) 

なを

なかしんさん

4ZE1とATミッションも持って帰ってくださーい。
by なを (2013-07-31 20:57) 

岡田よしあき

偶然このブログを拝見しました。現在も保有されているのでしょうか?
わたくし、本件車両の生産の背景を知っております。この車は1989年に神奈川県大和市にあった車体工業という会社で、2台、試作車として生産されました。 
by 岡田よしあき (2020-11-12 21:23) 

sato

岡田様
現在もあります。フローリアンのレストアが終わったらこの車に取り掛かろうと考えています。
ご連絡いただけたら幸甚です。
zam339b@rf7.so-net.ne.jpまで。
by sato (2021-01-24 16:48) 

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