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SHAMAL 車検 [MASERATI]

早いもので、また車検だ。
毎年クアトロポルテとシャマルが交互に期日を迎えるため、
頻繁に車検に出しているような錯覚に陥る。

・・・え?錯覚じゃない?

PB171583 - コピー.JPG

そんな訳で、他の車のようにユーザー車検も考えたが・・・・
毎回陸事で揉めて、車検が一日掛かりになることも珍しくない曰く付き物件なので、
今回も購入当初から面倒を見て貰っている松山のアルファモータースへお願いした。

ユーザー車検は自動車整備工場が持ち込むのに比べて因縁を付けられ難い。
個人の所有物に根拠の無い難癖をつけると、商売をやっている訳ではない
一般民間人は役人に対して容易に、かつ冷酷なモンスター化とするからだ。
・・・と私は車屋の経験からも確信している。

シャマルが車検で揉めるのは、主として派手な外見、少ない最低地上高、
スモークのテールレンズ、光量の足りないヘッドライトといったところか。

前後の派手なブリスターフェンダーを見て、叩き出しているとか、
ホイールアーチの耳を折っているとか言われたらしい。
フツーの車のフェンダーをここまでハンマーで叩き出せるならやって見せろと言いたい。
ホイールアーチの内側に向けて耳が出ているのは国産車だけだ。

最低地上高は、触媒が下に突き出す構造だったためで、朽ちて捥げてしまった
ノーマルマフラーを捨ててワンオフで製作した現在はこれで引っかかることは無いだろう。
触媒がSARD製のスポーツ触媒となっているのでここで文句が付くかもしれないが、
静かでガス検がOKなら根拠の薄弱な難癖を付けて、容赦の無い判らんチンに事務所で
所長を出せとか国土交通大臣を呼べとか騒がれるくらいなら見なかった事にしたほうが
得策だろうと、私ならそう思うに違いない。

スモークに塗装されたテールレンズも問題の種だ。
これは塗った訳じゃなくて最初っからそうなのだが、陸事の検査官は納得しない。
以前丸一日押し問答した挙句、「そこまで言うなら新品をメーカーから取り寄せるから、
もし同じモノなら買い取ってくれるんだろうな」とまでメカニックに言わせた奴が居たらしい。

結局買わずに済んだ訳だが、欠品になって久しい今となっては新品を買っておけば
良かったとちょっと思ったりもするが、当時、片側7万と聞けば躊躇するのも当然だ。

ヘッドライトもしかり。
ガレージ伊太利屋が正規代理店だった時代、日本の保安基準はプロジェクター
ランプのロービーム使用を認めていなかったらしい。
それで、キャレッロのハイビームを撤去して、そこに某国産車の輸出モデル・・・というか、
ヤナセ扱いの珍車のヘッドライトの外側をブラインドリベットで無理やり取り付けている。
これがお粗末で、リフレクターの質が悪い上に穴が開いているものですぐに内部が
曇ってしまう。
おかげで光量が出ずにヘッドライトでアウトになってしまうのだ。

当然ながら元のキャレッロは入手不可能。
騙し騙し使うしかないのである。

それ以前の問題として、ハイビームを撤去してロービームを埋め込んだ・・・
と言う事は、ロービームが4灯である。
ハイにしても全然明るくならない。

何と言う馬鹿な保安基準か。
その後改正されて、プロジェクターOKとなったため、現在は元の配線に戻して
ローでプロジェクター、ハイで内側が点灯するようにしているが、前述のように暗くて
どうしようもないため内側にH4のハイロー付きHIDを組み込んで、4灯ともローで
点灯し、ハイにしたときに内側だけ切り替わるようにしている。

これで劇的に夜間運転が楽になったが、必要以上に左端を照らすおかげで
右側車線を走ると左の車線に居る車に酷く迷惑だ。
なので、あまり夜間は乗らないようにしている・・・・
何とかしたいが・・・

これも陸事に持ち込む際の頭痛の種である。

しかし、久しぶりにシャマルを持ち出して乗ると、これが良いんだな。
何と言うか、車を運転しているというか、スポーツカーを運転しているという実感がある。
サスペンションの限界は低いし、ブレーキもあまり効かないし、鼻先も重いし、
ハンドルもクラッチも何もかも重い。飛ばすと天井がワナワナするし、
およそ国産スポーツカーとは比較にならない程の出来の悪さだが、
それでも他の何にも代え難い高揚感がある。
絶対的な速さを求めるならちょっと前のスカイラインなんかの方が圧倒的に速い。
ワインディングならタイプRじゃないシビックにも置いて行かれそうだ。

それでも、それでも有り余るパワーを持て余しながらスロットルを開けて
小刻みに修正舵を当てながらコーナーをクリアーして更に深く踏み込むと
強烈な加速感と共に予想を上回る勢いで前方の景色へ飛び込んでゆく。
心もとない車体が故に嫌が応にも緊張感は増し、同時に闘争心が沸いてくる。
「この車に乗ってスロットルを開けられない奴はチキンだ」と言われているかのような
気持ちにさせられる。「もっとブーストを掛けてみろ」と言われているような気がする。

スロットル・ワイドオープンが似合う。
そんな車なのだ。

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