SSブログ

ZR-7のチョークケーブル [BIKE]

今年の春先、チョークが壊れたので見て欲しいと。
レバーは抵抗無くスカスカ。状況を聞くと、「バキッという音がしてスカスカになった」
と言うので、てっきりレバーの根元が割れたのだと思っていた。
「どっかにジャンクがあるだろうから、そのうち修理してやる。
今はチョーク無くても掛かるだろ?」
と言って、早半年以上経過。
レバーは見つからず、お世話になっているバイク屋さんで中古品を譲ってもらった。

早速交換しようとスイッチボックスを分解すると・・・
あれ?ちゃんとワイヤーが付いている。

引っ張るとズルズル抜けてきた。

チョークワイヤーが切れたなんて聞いた事が無い。
勿論初めて見る。

で、ターボのガスケットなんかと一緒に注文した。

PC211593.JPG

QPのオイル交換の合間に分解開始。
燃料を満タンにされていたのでタンクを降ろすのに難儀した。
ホース類もそろそろ寿命かも。

古いワイヤを引き抜き、同じ経路で取り回す。
中間にアジャスターが付いているが、今回は弄る必要は無かった。

PC211595.JPG

どうやら水が入って腐食して切れた模様。
解せないのは切れた部位がレバー側から1/3くらいの位置。
そこから先は錆びてもいない。少量入った水が部分的に腐食させたのか?
とりあえず修理完了だが、エアクリーナーも真っ黒け。
近いうちに大幅に手を入れないと駄目になりそう。

ここで、フロントをジャッキアップしてフォークのトップボルトを緩める。
最近、フロントが下がってハンドリングが悪化していたのだ。
フォークにはスプリングとオイルが入っているが、インナーチューブ上部には
空気も入っている。
最近ではあまり見かけないが、昔のバイクにはエアバルブが付いていたものだ。
このフォーク内の空気の容積というか、空気の絶対量が結構重要で、油面の調整は
空気量の調整の為にあると言っても良い。

空気の量が少なくなると軽くフォークがストロークするようになり、落ち着きが失われる。
スタンドを立てたときに妙に立ちが強いようならここをまず疑ってみるべきだ。
よくスプリングがへたると言うが、WPなどに交換してシャキッとしたような気がしても
それは分解した結果フォーク上部の空間に適正量のエアが満たされただけの
ことであることも多い。

トップキャップを締め付けた後にジャッキを外すと作業前と比べて車高が上がった。

何でこんなことになるかを考えてみよう。
最初は適切な車高を保っていた筈である。
何処からか空気が漏れているのか?
あるいは油面が下がる要因があるのか?

恐らく両方であろう。
フォークは構造上完全にエアを抜くことが難しい。
どうしてもインナーチューブとアウターチューブの隙間には空間が生じ、そこの空気は
逆様にしない限りどうやっても抜けてくれない。
ダンパーも同心円状の構造なので、一部にエアが溜まってインナーチューブの
内側にまで出てこない気泡もあるだろう。

それらのデッドスペースに入った空気は、使用しているうちにシールのリップや
細かな気泡となって徐々にインナーチューブの内側、あるいはオイルシールから
外部へと出てゆく。
トップキャップもシールはOリングのみなので、微細ながらも圧力が掛かった状態では
抜けていくだろう。タイヤの空気がいつの間にか抜けているのと同じだ。

そうやって、徐々に油面が下がり、やがてハンドリングに影響が出るまで変化してゆく
のではないかと考えている。

本来であれば、そうなるタイミングでオイル交換をするべきかもしれないが、
前回の車検時にフォークを分解して以来だから、1年半。そろそろかも。


QP定期整備 [MASERATI]

さて、今週末は関東に出向くつもりであったが折り悪く週末に海外出張が入り、
帰宅したのは土曜に日付が変わった直後と言う事もあって、上京はキャンセル。

土曜は疲労のあまり寝込み、日曜になってようやく作業開始できた。

散らかり放題の作業スペースを片付け、久方ぶりのドック入り。

PC211588.JPG

早速リフトアップしてオイル交換開始。

PC211589.JPG

トランスミッションもオイル交換する。
ゲトラグの文字が見えるMTは、トンネルの広さに比してコンパクトだ。
ATはぎっしり詰まった印象があるので、フロアはATと共通なのだろう。
おかげで作業が楽である。
交換したオイルはシェル・スパイラックスEP#80w
以前は75w-85というマルチグレードを使用していたが、近年カタログ落ちしたため、
#80というシングルグレードを使用している。
ちなみに純正指定は80wなので、指定通り。
一方シャマルはAGIP ROTRA FEが指定であるが、粘度の指定は無い。
75w-80または75w-90のどちらかを使用することになる。
APIの指定はGL-4となっており、これがスパイラックスを使用する主な理由である。
現在GL-4は選択肢が限られるのだ。
APIのグレードは上位互換ではないので要注意だ。
特にシンクロナイザーの摩擦がフィールに大きな影響を与えるMTの場合は
上位のグレードを使用すると操作感が悪くなったりした経験がある。

PC211590.JPG

マフラーに異常は無い。触媒にはマセラーティの刻印があるが・・・・
何故かこの年式では採用されていない棒付きのマークだ。
バッジをこの意匠に変更することが、この時点で決まっていたということなのだろうか?
この意匠はこの車の何処にも見当たらないし、取説などにも見つからない。
謎である。

PC211591.JPG

リアブレーキもドリルドディスクなのだが、内側から見るとこのように孔がダストで
埋まってしまっている。掃除しようと思ったが、オイル換えながらバイクの修理をしたり
しているうちに忘れてリフトから降ろしてしまった・・・
また今度やろう。

PC211592.JPG

デフはフェラーリ製だと聞いた事があるが、何処にも馬のマークなんか付いていない。
中期モデルには付いていたのだろうか?

PC211594.JPG

デフもオイル交換。こっちはシェル・ゲルコオイル5090LS#90
MTは#80でこっちは#90だが、驚くほど粘度が違う。
#90は少しシャバい感じの蜂蜜みたいな油だ。ポンプを押すのに骨が折れた。
というのも、この車、給油口にノズルを挿しても奥に入ってくれず、手で押さえておかないと
抜けてしまうのだ。なので、片手でノズルを保持して反対側の手でポンプを突かねば
油を圧送できない。

メーカー指定は80w-90だが、前述の通りシェルのギアオイルにマルチグレードが無い。
シャマルも同様だが、APIのグレードがGL-5になっており、このことから5090LSを
チョイスして共用化している。

ねばさを見て油の番手を守るのは大事だと感じた瞬間であるが、実はエンジンは守っていない。
指定では10w-60とかいうこれまたとんでもない硬い油を使えと書いてある。
そんなのシェルのラインナップに無いし・・・
シャマルは10w-40が指定粘度となっているのでこれで十分であろう。
という訳で、シェル・ヒリックス・ウルトラ10w-40を使用中。

タイヤのトレッド面を点検し、例のメカニカアッティバのリンク(ピットマンアームと言うか?)
のベアリングにグリスアップしてリフトから降ろした。
その後、冷却水のリザーバータンクに精製水を補給し、パワーステアリングのリザーバーにも
ATFを補充した。
やはりステアリングラックから油が滲んできている。
近い将来手を入れねばなるまい・・・

今回はこれにて完了。

お疲れ様、PA30 [ISUZU]

約6年間手元に置いた、PA30フローリアンが、元の持ち主のところに帰っていった。

PC071582.JPG

このフローリアンがウチに来た経緯は、それまで乗っていたトランポのファーゴバンが
老朽化で使用に耐えなくなってきたため、車両の入れ替えを考えていたところ、
岡山県の某所にあったフローリアンのうちの一台を融通してもらったのだ。

ファーゴはというと、これに先立って解体したが、フレームの左側中央付近が
腐り落ちていたことが判明。
これで、いつの間にか発生していた天井の皺、スライドドアの閉まりの悪さ、
乗り心地の悪化、タイヤの偏磨耗、騒音の増加等々、様々な経年劣化による症状の
説明が一気についた。

この事もあって、次期正規空母もファーゴという選択肢は躊躇せざるを得ず、
いっそELFのルートバンやCOMOはどうかとかいう考えが過ぎりはしたものの、
あまりトランポを活用する機会が無くなった事、家族を持って複数人数での移動が
増えたことなどからあまり商用車的なものは如何なものか・・・と考え、また、
運転していて圧倒的に楽なのは乗用車であるとの事から、候補としては・・・
1、ちょっと弄ったらしいPF60のZZ-R
2、程度それなりのPA30
3、LANCIA テーマ8.32
4、マセラーティ クアトロポルテ
5、新車のトヨタ

・・・3と4が検討した時点で消去されたのは言わずもがな。
5もお金を払ってまで欲しい車が無いということで消去。
残るはPFかPAかなのだが、PFは昔散々乗った。

消去法というか、選択肢で残ったのはPA30フローリアンである。
写真では中期型の丸4灯ヘッドライトになっているが、元の姿は最終型の角目である。
一方内装は中期型の楕円形を組み合わせたもので、最終型に至る過渡的な
モデルであった。

これを、「要らなくなったら返してね」という約束の元、ウチにやってきたのだ。
車両代金はレストアする費用に当てた。
車体は全塗装を自分で行った。この際に、角目から中期型の丸目仕様に外観を変更。
同時期に部品取りとして解体した書類無し中期セダンからバンパーやテールランプなど
一切合財取り外して移植したのだ。
その結果、過度な装飾が無くなって非常にすっきりとした表情になった。
シャンパンゴールドだったラジエターグリルは黒く塗った。その時はTSのイメージを
持っていたので少しでもスポーティなイメージとしたかったせいだ。
元の塗装があまりにもみすぼらしかったからでもある。
ボディカラーは元のガーネットマルーンで、塗料屋に調色してもらったが、もっと赤味が
強く、フレークも粗めが正解だと後で知った。これはこれで良い感じだったが。

内装はシートがアイボリー色のモケットであったが、
経年劣化で破れてしまったのを機に、茶色のビニールレザーとファブリックで張り直した。

当初エンジンの調子が悪く、燃費も一桁という有様で愕然としたが、
キャブレターのOHで普通に走るようになった。
コルクのガスケットがボソボソに崩壊して、二次空気を多量に吸い込んでいたためだった。
何度も分解された形跡があったが、ジェットもプライマリーとセカンダリーを間違えて
組み込まれていた。
燃費の悪さはサーモスタットが入っていなかったせいで、オートチョークが効きっ放しに
なっていた為だった。
サーモを復旧したところ、見違えるように走るようになった。
ヒーターもまともに効くようになった。

サーモが抜かれていた理由は水温計にあったと推測している。
元々高めの位置を指すようで、オーバーヒートしていると勘違いしたのではないか。
オプションのクーラーが装着されていたため、その際に外すこともあったと聞いた。

クーラーはガスチャージで普通に動作したが、程なくしてシャフトシールが抜けて
ガス漏れを発生したので、ゼクセルに持ち込んでOHしてもらった。
銘板には「ジーゼル機器」と書かれてあったが、ゼクセルで対応してくれた。

マフラーも腐ってもげ落ちた。
すぐ横に燃料タンクがあるので仕方なくPA95 117クーペ用の社外品を小加工して
取り付けた。抜けが良くなったせいか、トップスピードはカタログ値を超えるようになった。

メーターは、TSグレードとこの年式のみ3連丸型だ。
TSはタコメーターとスピード、コンビネーションであったが、この車はタコの代わりに
時計が装備されていたが、よくある話で故障して動かない。
そこで、某オークションでPA95のジャンクメーターを入手して分解。
フローリアンのメーターのベゼル部分をクーペのメーターと組み合わせて、
スピードメーターは220km/h表示に、時計はタコメーターとなった。

こうしてPA30は6年間存分に走ってくれた。

が、やはり素人の自家塗装ではヤレが目立ち始め、きちんとプロにやり直してもらおうと
一旦は業者に預けたものの暫く放置され、そうこうしている間に相方が「パワステが無いと嫌だ」
とのたまい、やがて気持ちは別の車に傾きかける。
折りしもUBS17を暫く使う機会もあり、やはり排気量が大きいほうが楽とのこともあった上、
タイミング悪く(?)V8MTのクアトロポルテが出現したことでPA30レストア計画は
中止の憂き目にあった。

その後2年ほど実家の庭の片隅で眠っていたが、元の持ち主のN氏が乗るとのことで、
引き取られていったのだ。

2年も放置していたにもかかわらず、バッテリーを繋ぐと少々長めのクランキングの後
あっさりと始動。G180Zらしい低めのノイズで滑らかにアイドリングする。

それまで集めた部品と共に、古巣へ戻っていった。

フローリアンに未練は無いのか。

いやいや、それには別の話があって・・・
QPがウチにやってきて程なくして、初期型フローリアンセダンが出てきた。
そういう事は、QP買う前に言ってよね・・・と言ったところで後の祭り。

以前から初期型が欲しいと言っていたので二つ返事でガレージに収まることになった。
その際、バンもいいよねぇ・・・などとのたまっていたら、更に程なくしてバンもあるとの話が。
遥々安曇野まで見に行ったら、初期型セダンと同じフェイス。
これ二台並べたらいいよねぇ・・・と言う事で・・・
仕方なく(?)買う羽目になり、置き場が無いのでそのまま以前持ち込んでいた板金屋さんに
バンを持ち込み、現在に至る。
噂によると、ようやく重い腰を上げたようでそろそろ着手してくれる模様。

それの部品といっては何だが・・・

PC071583.JPG

当日はこれも移動した。
これは某N氏のPAD30Vの修理に使われるが、エンジンその他は私のPA20Vに
提供される予定。

もうフローリアンの呪縛からは逃れられそうに無いが、老い先乗る車はこれでいいや。
それはそれで納得しているのである。



さぬきセンチュリーライド [自転車]

img005.jpgimg006.jpg

少々古い話で恐縮だが、さぬきセンチュリーライドに参加した。
勿論100kmコース・・・とは言っても実質90km少々。
会社の同僚のK君と一緒に参加。彼は70kmコースでのエントリーとなった。

サイクリングイベントなので順位は関係無いのだが、タイムは出るので否応無く燃える。
・・・ものの、後からスタートした筈のK君に何故か途中で追いつき、
半周以上を比較的のんびり同行した結果、総時間数は4時間19分。
結構だらだらエイドステーションで座り込んでいたので、走行時間そのものは3時間半位。

「伊東さん!速過ぎっす!!」と何度か泣き言を言っていたK君。
どうも転がり抵抗が違うようで、下り坂でこっちは漕いでいないのに前を走れば引き離しちゃうし、
後ろを走れば追い越してしまう・・・

彼のチネリにはレーシングゼロを組んでいるのでハブベアリングはCULT。
私のシャマルはノーマルなのでハブベアリングはUSBとなり、こっちが不利な筈。
それでも転がり方の差は歴然で、ちょっと油断するとあっさりちぎってしまう。
彼のフルクラムはアタリが出ていないのだろうか?

まぁ、どっちもイタリア製なので極端な当たり外れがあってもおかしくはないが、
CULTに改造しようかと目論んでいた私は複雑な心境。

それにしてもデローザは良い。
エントリーモデルだが、メタボの中年のオッサンが乗ってもそれなりに走ってくれる。
小豆島は一周100km弱だがアップダウンがきつく、2年前に参加した際はフロントの
インナーを使用しないと登り切れなかったが、今回は各部にアタリが出てきたのか、
全区間アウターのみで走破できた。
アウターとは言っても歯数は50/34のコンパクトクランクなのだが。。。

入念に調整したアテナも良い感じだ。
カンパらしくパシャパシャと歯切れ良くシフトが決まる。
若干大きめの作動音と手応えは、カワサキのトランスミッションのようで、
実に私好みである。
機械を機械として認識できる、作動音は大切である。
無音の自動車が巷に徘徊しているが、私としては大切なものが欠け落ちた機械なんて、
興味の対象外である。

ところでこのカンパニョーロ、調子を外すと不愉快極まりない。
調子を外して不愉快なのはシマノだろうがスラムだろうが同じだとはちょっとは思うけど、
リリースしてもワインドアップしてもカリカリと鳴るばかりでチェーンが頑として移動しようとしない。
そんな症状に一時陥っていたが、その時は一瞬捨ててやろうかという思いが脳裏を過ったほどだ。
結局、ディレーラーハンガーの歪みが主原因で、後はワイヤーテンションとインデックスの
ズレによってきちんと変速できない状態になっていた。

ハンガーの歪みは2年前のこのイベントで曲がり切れずにガードレールに接触・落車した為で、
買った自転車屋で修理して貰ったが、ハンガーを交換しただけでアライメントの確認を
怠った模様である。その後、不調に腹を据えかねて、通販でディレーラーハンガー修正ツールを
入手。測定した結果、酷く歪んでいることが判明し、リムに対してハンガーの平面度を
0.3mm程度まで追い込んだ結果、抜群のシフトフィールを得ることができた。

なんと、リムの上下で15mm程も開きがあったのだ。これだけ歪んでいると、カセットと
ディレーラーのプーリーが大きく折れ曲がっているように見える。
この状態だと、ビンディングを嵌めるためにペダルを半周逆回転させただけで
チェーンが落ちるのだ。

そんな事は修理した際にチェックしてくれても良さそうなものだが、してくれないんだな、これが。
しかしまぁ、その状態で半年も乗った私も私だ。
無知とは恐ろしいものである。
まぁ、私は自転車屋にとって上客では無いようなので、その程度の対応なのだと諦めた。
自分の事は自分で何とかしよう・・・というのが私の基本スタンスでもあるので、
これも勉強だと思うことにした。
ツールは高価だったし、エエ加減な自転車屋には残念な気持ちではあったが、
カンパの素晴らしさを実感することもできたので、結果ヨシとしよう。

という訳で、ほぼ完調のDE・ROSA TEAM09、抜群にお気に入りの一台なのである。




この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。