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シャマルの燃料ホース [MASERATI]

最近どうも給油後に燃料臭いなと思っていたシャマル、だんだん酷くなってきているので
修理をすることにした。

よくあるパターンは、燃料タンク内のガソリンの蒸散防止装置の一部である
チャコールキャニスターの詰まりが挙げられる。
これが詰まると蒸発した燃料が配管の継ぎ目やホースの差込などから漏れ出して、
室内にガソリン臭がするというものだ。

シャマルのそれは、トランクの真下、デフオイルクーラーの後方、両方のサイレンサーの
間にぶら下げられている。

P6211674.JPG

外している最中。左に寄ってぶら下がっているが、真ん中にきちんと付きます。

P6211675.JPG

外れた。
これには3本のホースが接続される。
燃料タンクからのホース、エンジン(インテークマニホールド)へ繋がるホース、
そして負圧のホースだ。

オートバイと違って自動車の燃料タンクは密閉構造となっていて、
動いていないときのガソリン蒸気はこのチャコールフィルターに吸収される。
あまりにも蒸気圧が上がりすぎるとリリーフポートから大気中へ放出される。
エンジンを始動すると、負圧によって作動するバルブが開いてエンジンへ
ガソリン蒸気が吸い込まれるという訳だ。

さて、このフィルター、結果は詰まっていなかった。
エアを吹き込んでみるとリリーフポートから空気が出てくる。
負圧作動のダイヤフラムも問題は無い。

見つけた問題点はホースの接続部で、ホースバンドの締め過ぎで樹脂のチューブが
潰れて殆ど閉塞している状態だった。

「なるほど、原因はこれか」と思いながら、きちんと負圧が出ているか、
エンジンを始動してみた。

P6211678.JPG

リフトに上げた状態でエンジンを始動すると、なにやら後方で水音が・・・
何かが激しく漏れ出ている!!!

慌ててエンジンストップ。
漏れた液体を確認すると明らかにガソリン。

何処から出たんだ?

P6211677.JPG

出所は燃料フィルター付近と判明。
ホースを触ってみると、ベタベタになっている。
ホースバンド付近は奇妙に膨れている。

道理でマフラーの一部が真っ赤に汚れていた訳だ。
何か動物でも轢いたのかと思ったが、血糊の感じとはちょっと違うし、何かと思っていたら
ガソリンだったとは。

思えば10年ほど前、山陽自動車道を走行中に、宝塚インターの手前で突然失速して
そのまま走行不能になったことがあった。
その時は燃料タンク内でホースが裂けて燃料圧力が低下してしまったことが原因だったが、
修理の際に全て交換したはず。

疑問に思うのは、何故シャマルだけ10年ごとに燃料ホースが裂けるのか・・・
他にも20年オーバーの車が何台もあるが、一度も燃料ホースなんて交換したことが無い。

幸いなことに、燃料はほぼ空だったので躊躇する事無くホースを取り外してみた。

P6251685.JPG

フィルターの入り口、出口、そしてエンジンからのリターンの3本だ。
いずれも金属ホースに差し込んでいる部分にダメージがある。

P6251686.JPG

一番長いリターンのホースはこの有様。
途中までホースの内部にガソリンが染み込んでブヨブヨに膨潤してしまっている。。
表面はゴムが変質して溶けてベタベタだ。

このホース、メーカー出荷時からコルゲートチューブで保護されている。
そのコルゲートの内部にもガソリンが溜っていた。
ホースから染み出たと推察。

いっそ無いほうが良いのかも。

ともかくホースを交換せねば話にならないので、キノクニに汎用の燃料ホースを発注した。

続いて燃料タンク内部の点検。

P6211681.JPG

黒い筒状のものが燃料ポンプだ。インタンク式のサブマージポンプである。

ここにもホースが繋がっている。触った感じでは悪くは無いが、少々硬くなっているような・・・
弾力性が失われているっぽいので、これも併せて交換することにした。

ひとまずホース待ち。


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