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シャマルの燃料ホース交換 [MASERATI]

さて、燃料ホースが届いた。

早速タンク内のホースを取り外す。

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やはりパキパキに硬化している。
ゴムではなく脆くなったプラスチックみたいな感じだ。
端のほうは爪で引っかくだけでこの有様。

ちなみに新品ホース、インタンク用とカタログにはあったが・・・・
MADE IN MEXICO とは之如何に?

私の心の中の信用できないランキングでは筆頭は南北朝鮮で次点がブラジル、その次くらいに
信用できない気がするが・・・・?
これなら中国製と書いててくれた方が安心かも。

非常にビミョー。

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今回交換したのはこれだけ。
燃料タンク関係で交換していないのはキャニスターへ繋がるホースだけで、
これは何故かちゃんとゴムの弾力があるし異常が見当たらない。

インタンクのホースは記憶によるとボルボの純正品だった筈で、えらい高価だった。
話では内外面が耐ガソリンだと聞いていたが、現状を見ると法螺だったようだ。

タンク外のホースは悪名高いスターフレックスでした。
何でこんな低品質のホースが出回っているんだろう?
まだメキシコ製のほうがマシかも。
こっちもキノクニの無名ホースに交換しました。

これも耐久性は似たり寄ったりの可能性が高いので、今後はリフトアップするたびに
要チェックです。

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タンク内はこんな状況。タンク外部のホースを全部外さないとトランク内に燃料タンクを
倒せず、ここまでアクセスできないので出先でホーストラブルがあった場合の路上修理は
絶望的。車検3回とかで予防保守として定期交換するほうがいいのかもしれません。

エンジンオイルの交換をして路上に復帰しました。

シャマルの燃料ホース [MASERATI]

最近どうも給油後に燃料臭いなと思っていたシャマル、だんだん酷くなってきているので
修理をすることにした。

よくあるパターンは、燃料タンク内のガソリンの蒸散防止装置の一部である
チャコールキャニスターの詰まりが挙げられる。
これが詰まると蒸発した燃料が配管の継ぎ目やホースの差込などから漏れ出して、
室内にガソリン臭がするというものだ。

シャマルのそれは、トランクの真下、デフオイルクーラーの後方、両方のサイレンサーの
間にぶら下げられている。

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外している最中。左に寄ってぶら下がっているが、真ん中にきちんと付きます。

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外れた。
これには3本のホースが接続される。
燃料タンクからのホース、エンジン(インテークマニホールド)へ繋がるホース、
そして負圧のホースだ。

オートバイと違って自動車の燃料タンクは密閉構造となっていて、
動いていないときのガソリン蒸気はこのチャコールフィルターに吸収される。
あまりにも蒸気圧が上がりすぎるとリリーフポートから大気中へ放出される。
エンジンを始動すると、負圧によって作動するバルブが開いてエンジンへ
ガソリン蒸気が吸い込まれるという訳だ。

さて、このフィルター、結果は詰まっていなかった。
エアを吹き込んでみるとリリーフポートから空気が出てくる。
負圧作動のダイヤフラムも問題は無い。

見つけた問題点はホースの接続部で、ホースバンドの締め過ぎで樹脂のチューブが
潰れて殆ど閉塞している状態だった。

「なるほど、原因はこれか」と思いながら、きちんと負圧が出ているか、
エンジンを始動してみた。

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リフトに上げた状態でエンジンを始動すると、なにやら後方で水音が・・・
何かが激しく漏れ出ている!!!

慌ててエンジンストップ。
漏れた液体を確認すると明らかにガソリン。

何処から出たんだ?

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出所は燃料フィルター付近と判明。
ホースを触ってみると、ベタベタになっている。
ホースバンド付近は奇妙に膨れている。

道理でマフラーの一部が真っ赤に汚れていた訳だ。
何か動物でも轢いたのかと思ったが、血糊の感じとはちょっと違うし、何かと思っていたら
ガソリンだったとは。

思えば10年ほど前、山陽自動車道を走行中に、宝塚インターの手前で突然失速して
そのまま走行不能になったことがあった。
その時は燃料タンク内でホースが裂けて燃料圧力が低下してしまったことが原因だったが、
修理の際に全て交換したはず。

疑問に思うのは、何故シャマルだけ10年ごとに燃料ホースが裂けるのか・・・
他にも20年オーバーの車が何台もあるが、一度も燃料ホースなんて交換したことが無い。

幸いなことに、燃料はほぼ空だったので躊躇する事無くホースを取り外してみた。

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フィルターの入り口、出口、そしてエンジンからのリターンの3本だ。
いずれも金属ホースに差し込んでいる部分にダメージがある。

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一番長いリターンのホースはこの有様。
途中までホースの内部にガソリンが染み込んでブヨブヨに膨潤してしまっている。。
表面はゴムが変質して溶けてベタベタだ。

このホース、メーカー出荷時からコルゲートチューブで保護されている。
そのコルゲートの内部にもガソリンが溜っていた。
ホースから染み出たと推察。

いっそ無いほうが良いのかも。

ともかくホースを交換せねば話にならないので、キノクニに汎用の燃料ホースを発注した。

続いて燃料タンク内部の点検。

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黒い筒状のものが燃料ポンプだ。インタンク式のサブマージポンプである。

ここにもホースが繋がっている。触った感じでは悪くは無いが、少々硬くなっているような・・・
弾力性が失われているっぽいので、これも併せて交換することにした。

ひとまずホース待ち。


クアトロポルテのヒーター [MASERATI]

ちょっと遅めの初詣に出かけた帰り、妙に寒いことに気が付いた。
いつもなら5分も走れば十分に暖房が効くのだが、なんだか寒い。
吹き出し口に手をかざすと完全な冷風。というか、外気。

またかよ・・・ということで、元凶の患部を摘出した。

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これがヒーターバルブ。
2年ほど前にも故障して修理してもらったが、再発。
バルブが全閉の状態で固着した模様。
以前壊れたときは夏なのにヒーターが全開で全然冷房が効かなかったのだ。

1000万を超える価格が付いていた車なのにこの体たらく。

ぼやいても仕方ないので、早速対策に掛かる。

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某オクで入手したVWゴルフ用のヒーターバルブ。
マセラーティ純正のヒーターバルブはこれを無理やり改造して付けるという荒業を
やってのけている。ステーをぶった切り、タッピングビスでコの字型の金具を取り付け、
重たいモーターを無理やり接続。

ゴルフ用のバルブはオークションで新品を1500円で購入。
ちなみにマセラーティの純正部品を新品で購入すると、改造されたアクチュエーター付きの
物が約4万円也・・・・

もう、いっそ手動で良いよと言いたくなる。
それなら壊れないし、できない自動制御なんて無いほうがマシだ。

でも、今回はバルブの故障じゃなくてアクチュエーターの故障。
そこで・・・

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1.8mmのピアノ線をレバーに取り付けて手動化する。
写っているプライヤーはラジコン用品店で買った、ロッドの先端を加工するもの。
クランク状に鋼線を曲げることができる優れものだ。

ビニール袋をヒーターホース下に設置して、ホースを抜いた際に出る冷却水を受ける。
約2.5リットル出てくる。

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狭い場所で四苦八苦して摘出。
代わりにゴルフのヒーターバルブを取り付け、冷却水を補充して作業完了。
ロッドはセンターコンソールとカーペットの隙間から引き出しておく。

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やっぱり壊れるのはBOSCH。
フランス製のようだが、個人的に思うに電気製品の信頼性はマレッリやルーカスのほうが
あるように思う。マセラーティで壊れる電気製品はボレッティかボッシュだ。
Bが付くメーカー名は要注意だ。

さて、このアクチュエーター、どうしてくれようか。

シャマル整備 [MASERATI]

年の暮れも押し迫った大晦日。
ようやく自由になる時間ができてシャマルのオイル交換を行った。

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まずはエンジンオイルから抜く。
真っ黒けだ。
QPと比較して汚れが酷い。オイル交換のスパン間の走行距離はQPの1/4位なのに・・・
最近は始動時の白煙もかなり目立つようになってきたし、そろそろエンジンを開ける
必要があるのかも。次回の車検時にはタイミングベルトも交換するべきだし、
今からプランを立てておく必要があるようだ。

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続いてトランスミッションのオイル。

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やはりクアトロポルテと比べて狭い。
14mmのレンチは入らず、14mmのナットを2つ繋いで特殊工具を作った。
これを片口スパナで回すのだ。
この狭さのためシャマルにはATを搭載するのは不可能。(ZFなら入るかも)

ハウジングにはQPと違って誇らしげなGETRAGの文字は無い。
その代わり左のベルハウジングに小さく浮き文字がある。
鋳造もQPと比べて粗く、あちこち欠けや巣があることから砂型鋳造のようである。
QPは表面状態が綺麗で割りと均一なのでシャマルと違って金型の可能性もある。
それだけ品質管理と生産設備が違うということなのだろう。
10年の差はこんなところにもある。

クラッチを見ていて気が付いたが、QPと同じだと思いきや、こちらはAP製。
QPはザックスだった。
クラッチの重さが雲泥の差なのだが、メーカーの違いもあるのだろうか?
今後の研究課題である。

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デフオイルも交換。
ここのドレンプラグは1/2インチの凸形である。これが凹形ならドレンプラグキーレンチ
が使えるのだが、1/2インチの片口スパナかモンキーを使うしかない。
しかし若干奥まった位置にあって真っ直ぐに咥えられない。
そこで、17mmのインパクトソケットの角ドライブ側を差し込み、エンジンのオイルパン
用の17mmの六角棒を介して17mmのスパナで回す・・・と言う技に。
ああ、面倒臭い。

それにしてもオイルクーラーがボロボロだ。
何とかしたいがこれも欠品になって久しい。
良い方法は無いものか。

QP定期整備 [MASERATI]

さて、今週末は関東に出向くつもりであったが折り悪く週末に海外出張が入り、
帰宅したのは土曜に日付が変わった直後と言う事もあって、上京はキャンセル。

土曜は疲労のあまり寝込み、日曜になってようやく作業開始できた。

散らかり放題の作業スペースを片付け、久方ぶりのドック入り。

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早速リフトアップしてオイル交換開始。

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トランスミッションもオイル交換する。
ゲトラグの文字が見えるMTは、トンネルの広さに比してコンパクトだ。
ATはぎっしり詰まった印象があるので、フロアはATと共通なのだろう。
おかげで作業が楽である。
交換したオイルはシェル・スパイラックスEP#80w
以前は75w-85というマルチグレードを使用していたが、近年カタログ落ちしたため、
#80というシングルグレードを使用している。
ちなみに純正指定は80wなので、指定通り。
一方シャマルはAGIP ROTRA FEが指定であるが、粘度の指定は無い。
75w-80または75w-90のどちらかを使用することになる。
APIの指定はGL-4となっており、これがスパイラックスを使用する主な理由である。
現在GL-4は選択肢が限られるのだ。
APIのグレードは上位互換ではないので要注意だ。
特にシンクロナイザーの摩擦がフィールに大きな影響を与えるMTの場合は
上位のグレードを使用すると操作感が悪くなったりした経験がある。

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マフラーに異常は無い。触媒にはマセラーティの刻印があるが・・・・
何故かこの年式では採用されていない棒付きのマークだ。
バッジをこの意匠に変更することが、この時点で決まっていたということなのだろうか?
この意匠はこの車の何処にも見当たらないし、取説などにも見つからない。
謎である。

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リアブレーキもドリルドディスクなのだが、内側から見るとこのように孔がダストで
埋まってしまっている。掃除しようと思ったが、オイル換えながらバイクの修理をしたり
しているうちに忘れてリフトから降ろしてしまった・・・
また今度やろう。

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デフはフェラーリ製だと聞いた事があるが、何処にも馬のマークなんか付いていない。
中期モデルには付いていたのだろうか?

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デフもオイル交換。こっちはシェル・ゲルコオイル5090LS#90
MTは#80でこっちは#90だが、驚くほど粘度が違う。
#90は少しシャバい感じの蜂蜜みたいな油だ。ポンプを押すのに骨が折れた。
というのも、この車、給油口にノズルを挿しても奥に入ってくれず、手で押さえておかないと
抜けてしまうのだ。なので、片手でノズルを保持して反対側の手でポンプを突かねば
油を圧送できない。

メーカー指定は80w-90だが、前述の通りシェルのギアオイルにマルチグレードが無い。
シャマルも同様だが、APIのグレードがGL-5になっており、このことから5090LSを
チョイスして共用化している。

ねばさを見て油の番手を守るのは大事だと感じた瞬間であるが、実はエンジンは守っていない。
指定では10w-60とかいうこれまたとんでもない硬い油を使えと書いてある。
そんなのシェルのラインナップに無いし・・・
シャマルは10w-40が指定粘度となっているのでこれで十分であろう。
という訳で、シェル・ヒリックス・ウルトラ10w-40を使用中。

タイヤのトレッド面を点検し、例のメカニカアッティバのリンク(ピットマンアームと言うか?)
のベアリングにグリスアップしてリフトから降ろした。
その後、冷却水のリザーバータンクに精製水を補給し、パワーステアリングのリザーバーにも
ATFを補充した。
やはりステアリングラックから油が滲んできている。
近い将来手を入れねばなるまい・・・

今回はこれにて完了。

SHAMAL 車検 [MASERATI]

早いもので、また車検だ。
毎年クアトロポルテとシャマルが交互に期日を迎えるため、
頻繁に車検に出しているような錯覚に陥る。

・・・え?錯覚じゃない?

PB171583 - コピー.JPG

そんな訳で、他の車のようにユーザー車検も考えたが・・・・
毎回陸事で揉めて、車検が一日掛かりになることも珍しくない曰く付き物件なので、
今回も購入当初から面倒を見て貰っている松山のアルファモータースへお願いした。

ユーザー車検は自動車整備工場が持ち込むのに比べて因縁を付けられ難い。
個人の所有物に根拠の無い難癖をつけると、商売をやっている訳ではない
一般民間人は役人に対して容易に、かつ冷酷なモンスター化とするからだ。
・・・と私は車屋の経験からも確信している。

シャマルが車検で揉めるのは、主として派手な外見、少ない最低地上高、
スモークのテールレンズ、光量の足りないヘッドライトといったところか。

前後の派手なブリスターフェンダーを見て、叩き出しているとか、
ホイールアーチの耳を折っているとか言われたらしい。
フツーの車のフェンダーをここまでハンマーで叩き出せるならやって見せろと言いたい。
ホイールアーチの内側に向けて耳が出ているのは国産車だけだ。

最低地上高は、触媒が下に突き出す構造だったためで、朽ちて捥げてしまった
ノーマルマフラーを捨ててワンオフで製作した現在はこれで引っかかることは無いだろう。
触媒がSARD製のスポーツ触媒となっているのでここで文句が付くかもしれないが、
静かでガス検がOKなら根拠の薄弱な難癖を付けて、容赦の無い判らんチンに事務所で
所長を出せとか国土交通大臣を呼べとか騒がれるくらいなら見なかった事にしたほうが
得策だろうと、私ならそう思うに違いない。

スモークに塗装されたテールレンズも問題の種だ。
これは塗った訳じゃなくて最初っからそうなのだが、陸事の検査官は納得しない。
以前丸一日押し問答した挙句、「そこまで言うなら新品をメーカーから取り寄せるから、
もし同じモノなら買い取ってくれるんだろうな」とまでメカニックに言わせた奴が居たらしい。

結局買わずに済んだ訳だが、欠品になって久しい今となっては新品を買っておけば
良かったとちょっと思ったりもするが、当時、片側7万と聞けば躊躇するのも当然だ。

ヘッドライトもしかり。
ガレージ伊太利屋が正規代理店だった時代、日本の保安基準はプロジェクター
ランプのロービーム使用を認めていなかったらしい。
それで、キャレッロのハイビームを撤去して、そこに某国産車の輸出モデル・・・というか、
ヤナセ扱いの珍車のヘッドライトの外側をブラインドリベットで無理やり取り付けている。
これがお粗末で、リフレクターの質が悪い上に穴が開いているものですぐに内部が
曇ってしまう。
おかげで光量が出ずにヘッドライトでアウトになってしまうのだ。

当然ながら元のキャレッロは入手不可能。
騙し騙し使うしかないのである。

それ以前の問題として、ハイビームを撤去してロービームを埋め込んだ・・・
と言う事は、ロービームが4灯である。
ハイにしても全然明るくならない。

何と言う馬鹿な保安基準か。
その後改正されて、プロジェクターOKとなったため、現在は元の配線に戻して
ローでプロジェクター、ハイで内側が点灯するようにしているが、前述のように暗くて
どうしようもないため内側にH4のハイロー付きHIDを組み込んで、4灯ともローで
点灯し、ハイにしたときに内側だけ切り替わるようにしている。

これで劇的に夜間運転が楽になったが、必要以上に左端を照らすおかげで
右側車線を走ると左の車線に居る車に酷く迷惑だ。
なので、あまり夜間は乗らないようにしている・・・・
何とかしたいが・・・

これも陸事に持ち込む際の頭痛の種である。

しかし、久しぶりにシャマルを持ち出して乗ると、これが良いんだな。
何と言うか、車を運転しているというか、スポーツカーを運転しているという実感がある。
サスペンションの限界は低いし、ブレーキもあまり効かないし、鼻先も重いし、
ハンドルもクラッチも何もかも重い。飛ばすと天井がワナワナするし、
およそ国産スポーツカーとは比較にならない程の出来の悪さだが、
それでも他の何にも代え難い高揚感がある。
絶対的な速さを求めるならちょっと前のスカイラインなんかの方が圧倒的に速い。
ワインディングならタイプRじゃないシビックにも置いて行かれそうだ。

それでも、それでも有り余るパワーを持て余しながらスロットルを開けて
小刻みに修正舵を当てながらコーナーをクリアーして更に深く踏み込むと
強烈な加速感と共に予想を上回る勢いで前方の景色へ飛び込んでゆく。
心もとない車体が故に嫌が応にも緊張感は増し、同時に闘争心が沸いてくる。
「この車に乗ってスロットルを開けられない奴はチキンだ」と言われているかのような
気持ちにさせられる。「もっとブーストを掛けてみろ」と言われているような気がする。

スロットル・ワイドオープンが似合う。
そんな車なのだ。

QPフューエルリッドオープナー修理 [MASERATI]

昨日はペンキ屋、今日は電気屋だ。

クアトロポルテ、暫く前から給油ができなくなった。
原因は給油口の蓋が開かないから。

取説を読むと、トランク内部に紐がぶら下がっていて引っ張ると開くそうだが、
引っ張っても微動だにしない。
勿論蓋は開かない。

内張りの奥に手を突っ込んで、ロッドを直接引っ張っても開かない。

先日給油した際は無理やり手でこじ開けたが、さすがにみっともないので
修理する事にした。

トランクの右前にリレーとフューズが付いたジャンクションボックスがあり、
その上辺りにそれらしき物体がネジ止めされている。

手で触ってみる限り、どこかで触ったことがあるような記憶のある形状。

見えないので手探りでこれと思われるビスを外し、本体の摘出に成功。

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うーん、この形は見たことあるぞ。
ロッドは伸びも縮みもしない。びくともしない。内部で何かが壊れたようで、完全にロックしている。
紐を引っ張っても開かない訳だ。

試しに車体側に残ったロッドを手で引っ張るとあっけなく蓋が開いた。

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内部はこんな感じ。
デジカメを突っ込んでメクラ撃ちで撮影した。見えないのだ。

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ジャンク箱の中から発掘した、以前ミラに付けていた中華集中ドアロックキットの残骸だ。
運転席側のアクチュエータの筐体が割れて機能しなくなり、撤去したのだ。
これはリアドア用で筐体は無事の模様。

形状、取り付けボスの間隔もぴったり同じ。
壊れたブツとの違いは配線の太さとブーツの弾力性か。
ちなみに壊れたほうは、SWISS MADEと書いてあった。
CHINAの方がまだマシだ。壊れてもロックしない。

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早速中華アクチュエータに直接12vを掛けて、動作方向を確認する。
それに合せて壊れたほうからコネクターを移植した。
ついでにバラバラだったブーツも移植。

組み立てて動作チェック。
約2ヶ月ぶりにボタンで給油口が開くようになった。

なんだか良く判らないが、このクアトロポルテはつまらない壊れ方をする。
窓が開きっ放しで閉まらないとか、給油口が開かなくて給油できないとか、
およそみっともない限り。
それでも某ドイツの高級車メーカーの12気筒の高級クーペみたいに、オイルプレッシャー
スイッチから漏れた油が配線内部を伝わってルームランプから油が漏れるみたいな事には
なっていないので、まだマシだと思うことにしよう。

さて、次回は例のドアの配線だな。

QPパワーウインドウスイッチ修理 [MASERATI]

さて、外したQPのパワーウインドウスイッチ。
書斎に持ち込んで繁々と眺めていたら、本物のツキイタを貼っているではないか。

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灰皿の蓋と同様、ちょっと浮いてきている。
プラスチックに塗装なのは凹んでいる部分だけで、平面は本物のウッドパネルだった。
「安っぽいプラスチック云々」は訂正。
正しくは、「安っぽいプラ素材に木の板を張り込んで、それ以外の部分は塗装で仕上げたもの」だ。

しかし・・・これを補修するのは至難の業かも。

気を取り直してスイッチを分解できないかひねくり回していたら、何やらポロリと落ちた。
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この凸型の小さな真鍮版。
良く見ると、手前側にも入っている。
奥にはこの板が入り込みそうな溝が見える。

ピンセットで摘んで嵌めてみたら、あっさりスイッチが直ってしまった。
この小さなプレートが接点を押していた模様。
外れてしまったので、接点を押さなくなっただけのようだ。

このスイッチ、気が付いた時には動かなくなっていたので、壊した犯人は私ではない。
と言う事は容疑者は他に一人しか居ない訳だが・・・・
壊したならそう言えよな。

恐らく引っ張りすぎてスイッチのカバーが外れたのだろう。
その時にこのプレートが外れたのにそのままカバーを嵌め込んだので、
閉める側の接点を押さなくなってしまったのだ。

ま、ゆっくりウッドパネルの化粧直しの方法を考える材料にでもしようか。
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QPパワーウインドウスイッチ [MASERATI]

暫く前に入手していた中古のパワーウインドウスイッチに交換することにした。

この車に限らずシャマルもだがパワーウインドウの調子が悪い。
なるべく開け閉めしない方向にするしか無いかなとも思うが、開けない事で尚更症状が
悪化しているような気もするし、悩ましいところだ。

症状は、運転席側のスイッチパネルで助手席側の窓を閉められないというもの。
スイッチのクリック感が無く、ポロリとスイッチカバーが外れてしまう。
更に、運転席以外のどの窓の反応も悪く、中途半端に開いた状態で閉められない。
全開にもできない症状が発生。

スイッチが悪い訳ではないが、せめて助手席の窓を閉める位の操作はできるようにしたい。
(かなり消極的だが)

PA181537.JPG

こんな状態。
それにしてもお粗末なスイッチパネルだ。
安っぽい再生プラみたいな材質に、塗装で木目のような斑を付けているだけの代物。
固定方法もいい加減。嵌め込んでいるだけで、ネジやクリップで留めるとかの発想は無いらしい。
ウチの車の場合、過去に何度も外した形跡があり、ブチルゴムで接着?してあった。
おかげで簡単に外れる。

スイッチをパネルごと交換して、作動テストをすると・・・・
助手席の窓は快適に上下するようになったが、今度は運転席側、後席の全部が動かない。
正確には運転席側は全く無反応。後席はリレーの作動音はするが、ルームランプが消えて
窓は微動するだけで閉めることも開けることもできなくなった。

スイッチが駄目なのかと一瞬思ったが、もしかしてと思って運転席に乗り込み、
ドアを閉めてから操作すると、全部の窓がきちんと開け閉めできた。

どうしてなのか。

その諸悪の根源がここにある。

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見るからに不具合を抱えている有様。

とりあえず日も暮れたし、まだ体調も悪いし、今日はここまで。

シャマルホイールベアリング [MASERATI]

さて、年末からリフトによじ登ったきりお不動さんになったシャマルをいい加減何とかしたい。

この車も日頃放置しているので最近は不具合のオンパレードである。
例えば・・・
ドアロックアクチュエーターが動ききらず、ロックした直後に解除されてしまうとか、
天井の内張りを張り直した際にエアコンの温度センサーを壊したか線が抜けているか
しているようで、エアコンが全く温度制御をしなくなったとか、
チャコールキャニスターが閉塞しているようで、満タンにすると室内がガソリン臭いとか、
いろいろあるのである。

中でも困っているのがひとつはマフラーと、足回りの異音である。

マフラーは某東京のショップで製作してもらったのだが、その後、クランクのセンサーの
不調で片肺になり、その際に排気管に流れ込んだ生ガスで触媒が溶けてしまって閉塞
してしまった。

もうひとつの異音は走行中ゴーゴーとリア周りから騒音が激しいことである。
車が走り出して暫くするとえらく騒音が耳に付き出すことからハブベアリングと推測して
UKから部品を調達したのであった。

まずは、自分ではどうすることもできないマフラーはひとまず置いておいて、ハブベアリング
から弄ることにした。

ドライブシャフトを外そうとするが、アクセス良さそうで工具が微妙に振れず、
結局マフラーを取り外した。鋼管で立体的に組まれたセミトレーリングアームも邪魔だ。
P3151178.JPG

何とかドライブシャフトを取り外し、ハブのロックナットを緩めようとするが、これまた工具が
上手く振れない。というか、上手く力を掛けられない。
諦めてハブを取り外す準備をすることにした。

ブレーキキャリパーとディスクを外す。
ディスクが外れた時点でサイドブレーキのワイヤーが・・・
私はこれが嫌いだ。フローリアンで散々てこずったからだ。

何処から分解するべきかと眺めていて、何気なくハブを回してみた。

・・・結構な抵抗感がある。
これって問題ないのでは無いか?

ガタは微塵もないし、グリース潤滑独特のヌルヌル感でしっとり回転する。
反対側も同様。

ドライブシャフトが繋がっているときは、レンジャーデフのバックラッシュとか、
いろいろな要素があって、ガタがあるような気がしていたが、どうやら違うようだ。

以前交換したときは、ブレーキディスクを持って直接回すと明確なゴロゴロ感が
あったのだが、今回それが無い。

だとすると、音の根源は何処か?
ふとタイヤを見ると、中央から内側に掛けて磨耗限度に達している。
中央付近から外側は7部山くらいだ。
酷い偏磨耗だが、まぁ、そんなものだろう。

騒音の原因はタイヤかもしれない。

そんな訳で、これ以上の分解は中止。再組み立てした。
タイヤを交換して騒音が収まらなければもう少し分解して検証してみよう。
ひょっとするとデフかもしれないし・・・

ところでせっかくマフラーを外したので、触媒も修理することにした。

P3151177.JPG
サイレンサーを切り離したところ、結構な量の水が出てきた。
ステンレスなので腐って穴が開くようなことは無いと思うが、ノーマルマフラーが
穴だらけになる訳だ。

水があるということは完全燃焼しているということでもあり、いいことなのだが、
こんなに溜まるようではエンジンを掛けたら走るべきだということだろう。

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デジカメでパイプの内部は撮影しにくいな。

内部を覗き込んだところ、中央付近の半分ほどが閉塞しているのを確認。
触媒の手前で左右を連結していてくれたおかげで問題なく走行することができた。
しかしこれだけのことで、明確に出力はダウンした。
抜けの悪さの影響は無視できないということだ。
当然ながら触媒の表面は青く焼きが入ってしまっている。

P3161197.JPG

ところでフロントパイプ。
これまたアクセスが良さそうで微妙に工具が入らない。
内六角のボルトでフランジを留められているが、工具が入らない位置が存在する。
トランスミッションか車体のどっちかに干渉するのだ。
短い六角レンチなら入るが、今度はトルクを掛けられなくて緩まない。

散々てこずった挙句、どうにもならないポイントでボルトが止まってしまい、
工具すら入らなくなってしまった。
何で普通の六角ボルトを使わないのかと腹が立ったが、冷静に考えると
もし六角ボルトなら普通のスパナが使える訳で、それならと8mmの六角レンチを
ぶった切った六角棒を差し込み、それを方口スパナで回すと5分と掛からず
取り外し完了。
悪戦苦闘した1時間は何だったのか?

来週上京予定なので、ついでにこれを持参して触媒を交換してもらおう。

問題はだ、この触媒つきフロントパイプを新幹線に持ち込めるかだな・・・




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