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AR125  またまた修理その1 [BIKE]

P7051365.JPG
先日のこと、仕事から帰ってきてバイクを格納する際に見つけてしまった。
怪しげな緑色の染み。

どうやらシリンダーのベースパッキンを吹きぬいてしまった模様。

で、部品検索したところ、この部分のパッキンは販売終了。
仕方ない、シートから切り出すか・・・・

ところでこのエンジン、シリンダーヘッドクランクケースとの間でシリンダーをサンドイッチにして
固定する構造となっている。
ホンダのC系エンジンと同じ造りだ。

またカワサキでは珍しくヘッドとシリンダーの間のシールはOリングで行う。
ヤマハなんかではこういう構造を見かけるけど、カワサキではこれ以外知らない。
KR250もKR-1もKDXもみんなメタルガスケットを使用していた。

Oリングは発注後2日で入荷したので修理する事にした。

まずは水を抜く。
ラジエターキャップから覗き込んだ限りでは緑色であったが、ドレンから出てきた
「物体」は赤茶色。
なんか固形物がデロデロと出てくる・・・・

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とりあえず、シリンダーヘッドを外す。
内部は目を覆わんばかりの惨状。

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シリンダーヘッドの燃焼室面はえらく硬いカーボンが苔生している。
プラスチックが焼きついたような状態。

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シリンダーを抜こうとするが、当たって抜けません。
オイルタンクが邪魔。
前側の固定ボルトを抜いてタンクを少し持ち上げると抜けました。

P7051369.JPG

RRISが見える。ポート形状はもう少し改善の余地アリだが、
現状でもシャシより速いエンジンなので、今回はそのまま。

P7051370.JPG

漏れていた付近のパッキンは朽ちてグズグズ。
スタッドボルトは根元が僅かに膨らんだ形状で、これがノックを兼ねているらしい。
ヘッドとシリンダー間はノックピンが存在するが、シリンダーとクランクケース間は何も無い。
転造で造られているようで、ネジ部より軸部が細い。
自転車のスポークみたいだ。
おかげでスタッドボルトプーラーが掛からず結構手間取った。

張り付いているパッキンを除去した後、オイルストーンでクランクケースのあわせ面を研磨する。
ここは手を抜けないポイント。

このスタッドボルト、貫通している位置が微妙。
ヘッドをシールしている2本のOリングの間なのだ。

何を意味しているかというと、スタッドボルト穴は水側に位置するということ。
おかげでシリンダーを抜く際に結構な量の水がケース内に落ち込んでしまった。
しかも、ボルトは錆びて粉だらけ。

P7051371.JPG

さて、シリンダー側を手入れする。
ジャケット内部は酷い錆。
・・・鋳鉄シリンダーでした。ヘッドはアルミ。
このためクランクケースとヘッドの両側に電蝕された痕がある。
水管理はかなり気をつけないといけなさそう・・・

Oリングの溝を掃除して接触面はオイルストーンで研磨する。

掃除が終わったらパッキンの模り。
光明丹を筆で塗って・・・

P7051372.JPG

判子にして

P7051373.JPG

切り抜いて完成。

ベースパッキンができたので、チャッチャと組み立てる。

P7051376.JPG

この状態に戻るまで約30分。2サイクルのシングルならこんなものでしょう。
KR-1のエンジンなら一晩で2回もクランクケースまで割って組み直したことがある。
このときはケースの合せ面から油が漏れたためでした・・・

ちとピンボケだがヘッドのナットをトルクレンチで締め付ける。
締め付けトルクは2.5kgfに決めた。
と言うのは、サービスマニュアルを持ってないので適正値が判りません。
手持ちの2サイクルエンジンのサービスマニュアルを片っ端からチェックしたところ、
大体これ位に設定されている模様。

本日はこれにて終了。
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