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AR125 クラッチケーブル修理 [BIKE]

通勤特急の我がAR125S号。

ある日、妙にクラッチの感触が変だと思ってたら会社の駐輪場でワイヤーがブツン。
エンジンを止めた後でよかった。

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仕方なく駐輪場に暫く放置プレイした後、軽トラで引き上げた。

レバーを分解してタイコを取り出す。ラビットとかの古い車両だとワイヤーを半田で留めている
例があるので調べてみたところ、アルミのカシメ構造でワイヤーを抜き出して修理は
できなさそう。

新品が出ないか検索してみたが、クラッチはおろかスロットルも販売終了。
何が何でも修理するしかない。

AR125はクラッチワイヤーが途中で分岐してサイドスタンドに繋がっている。
握るとサイドスタンドが格納されるギミックが付随しているのだ。

現在のカワサキはスターターロックアウトが装備されているので、ニュートラル以外で
クラッチが繋がっている場合とサイドスタンドが出ている場合はセルが回らない。
また、ニュートラル以外のポジションでサイドスタンドを出すとエンジンがストップする。
こういった装備が登場する前なので、過渡的な安全策だったのだろう。

これの欠点は、サイドスタンドを出した状態でクラッチ操作ができない点だ。
だから、駐車中にクラッチレバーを握られるとワイヤーを損傷してしまう。

さて、タイコの再利用は無理だったので、新しく作ることにする。
会社のゴミ箱から拾ってきた銅パイプがタイコのサイズと同じだったので、
これに穴を開けて概ね同じ長さに切断した。

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続いてアウターシースを切り詰める。
ワイヤーが短くなってしまうので、その分外側も短くするのだ。

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エンド金具がついていたので金具ごと切り飛ばした。

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残ったワイヤーの先を適当に揃えて銅パイプを差し込み、極細のトーチで加熱しておいて
半田を流し込む。十分半田が流れたら両端面を鑢で整形して完成。

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ナイロンのカバーを元通りに付けて、組みつけてワイヤーの遊びを調整して修理完了。

ZR-7S中華HIDリレー [BIKE]

ZR-7のヘッドライトが点灯しなくなった。
何度かエンジンの発停を繰り返すと気紛れに点くこともある状態。

以前、リーザスパイダーも同様の症状が発生したので恐らくリレーに問題があると判断。

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そこで、電気工具箱の底に転がっていた車種不明のトヨタ用と思われる何かのリレー(←いいかげん)
を使うことにした。

配線図を睨むこと数十分。
HIビームの線がどっちか判らない。
インジケーターランプが並列に入っていて、アースに落ちてしまうのでどっちも導通が出る。

カワサキのヘッドライトの配線はこうだ。
3本の線のうち、一本はアース、残りの2本がHIとLOの電源となる。
LOはエンジン始動と同時に12Vが出力される。
ところがアースはヘッドライトバルブのカプラーの上流でインジケーターにも接続されているので、
HIに切り替えると残りのどちらにも12Vが検出される。

結局、カプラーのテープを解いて配線の色を確認してHIの電源を確認した。

問題はここから。

中華HIDなので、ヘッドライトのLOの出力をトリガーにしてバラストの電源リレーを
ONにしている。
そのまま車両ハーネス側のLOを使うとHIに切り替わったときに電源が落ちて消灯してしまう。
HIからも電源を供給してやればいいのだが、そうするとHIのインジケーターが点きっ放しに
なるとともに、HI側のソレノイド駆動の信号が取れなくなる。

中華HID純正のリレーは内部に恐らくOR回路が組まれていて、どっちの入力があっても
電源の出力がされるようになっているのでこのような問題は発生しない。

そこで、HIの電源にダイオードを入れてLOと並列にバラスト電源リレーに供給。
ダイオードの上流から分岐してHI/LOソレノイドへ電源供給とする配線に組み替えた。

P3021155.JPG

リレーはタンク下のフレーム中央部にインシュロックで固定。右側に見える銀色の箱がバラスト。

手術は成功。ヘッドライトがきちんと点灯するようになった。

ちなみにこのZR-7Sにはフォグランプ用の3000kのバーナーを使用している。
イエローというよりゴールドの光だ。

年式からするとNGの筈だが、フレームナンバーから生産年度が登録より2年も古いことが判明。
これって正確にはZR750H5ではないのか?
販売終了間際に駆け込みで買ったのにどういう事か良く判らないが・・・
登録より生産の年度が基準となるらしい。

本当に登録年度の生産であれば、ヘッドライトは白色以外は認められないらしい。
毎回陸事でチェックが入るポイントだけど、そういう訳で予期せずセーフな車両なのです。

似たような話では、一時期カリフォルニアで新車のACコブラが少しずつ登録されていたらしいけど、
排ガス規制以前に生産されたフレームが残っていたため、ガスの規制の適用外となって
新車で登録できたのだとか。

日本でもそういうことがあるのだなと実感。

AR125 スピードメーター再び [BIKE]

正月に灯油が心細くなったので軽トラで買いに行った。
荷台に出光の灯油缶を積んで戻り、さて運ぼうとしたところ、右足に酷い痛みが走り、
同時に腰に重く鈍い痛みが・・・

左手に荷物を持っていたので横着して右手だけで持ち上げようとしたツケだ。
ぎっくり腰再来である。

困ったことに5年毎位で発生するのだが、おかげでシャマルも何もかも中途半端に
作業中断になってしまった。

更に困るのが、車の運転が困難になる。
特に軽トラが酷く、背筋を伸ばすと痛くて堪らん。
背筋と手を真っ直ぐに伸ばしたイタリアンなポジションを好む私としては致命的である。

という訳で、再びAR125の出番となった。
バイクは前傾姿勢なので、ちょっとマシなのだ。

ところが曲がりなりにも動いていたスピードメーターが再び動かなくなってしまった。
またギアが壊れたに違いない・・・ということで、痛む腰を労わりながら分解してみた。

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右がKSR110から部品取りした中古ギア。左がAR125のギアである。
歯面はすっかり元通りに倒れてしまっている。
注目するのはフランジ端面だ。

1mm近く削り込まれてしまっている。
これが原因で噛み合いが浅くなっていると推定。

ギアの内径も磨耗して広がっているようで、KSRのものと比べて明らかにガタが大きい。

部品も持っていないので、KSRのものを組み込んだ。

次いで、メーターを分解。
非常に汚れていた盤面とガラス内側をクリーニングした。
スピードメーターは案の定ダンパーオイルが漏れたようでベタベタ。
そっと針を動かすと途中から急に動きが重くなる。
針のスピンドルの油が粘っている模様。

何度か動かしてやると軽くなり、すっとゼロまで戻るようになった。

トリップのギアにグリスを塗り組み立て。


ついでに変な取り回しだったハーネスとスロットルワイヤをきちんと通し直した。
これでハンドル周りが随分すっきりした。

が、ふと覗き込んだエンジンを見て驚愕の事実が発覚。

P1121125.JPG

なんじゃこりゃ?

農機具用プラグなのか?
今までチェックしなかった私に非があるのは間違いないが、それにしても4番は無いだろう・・・

どういう神経でこんなプラグをチョイスしたのか私には量り知れん。
標準はBR8HSだ。リーチが全然違う。よく今まで焼けなかったものである。
圧縮が下がったのが安全サイドに働いたか?

とりあえず、以前750ターボから外した中古プラグを付けておいた。
エンジンを掛けて空吹かししてみると、明らかに以前とは違うレスポンスの良さ。
もしかして中低速トルクが全然無かったのはこれが一因か?

好転することを期待。

AR125 スピードメーター [BIKE]

メーターが壊れた。
酷い音を立てていたのだが、だんだん低い値を指すようになり、
終には動かなくなった。

分解してみたら、内部のケースはバキバキに割れている。
以前の持ち主が転倒して壊してしまったのだろう。
外側のケースは新品に交換したものと思われる。
おまけに経年劣化で樹脂の弾力が失われており、
触っただけで針が崩壊してしまった。
現在の針の強度はポッキー以下である。

スピードが動かないのは困ったものだが、タコのほうも怪しい。
ダンパーオイルが抜けているのか嘘だろと思うくらい針が跳ね上がる。
駄目だこりゃ。

そこで、某オクで中古を入手するも、状態は似たり寄ったり。
タコは酷い騒音を奏でるし、相変わらずスピードは動かない。

何気なくワイヤーを指で摘んで回してみると、ホイールは接地しているのに回転するではないか!
これはワイヤーが切れたかと思って引っ張るも抜けてはこない。

そこでギアボックスの内部を確認してみた。

PC211114.JPG

油気が殆ど無い。
プラスチックのギアが溶けている。

メーターの動きが渋かったのだろう。
ギアに過負荷が掛かり、熱で柔らかくなって歯を舐めてしまったようだ。

品番を検索すると、どうやらKSR110と共通のようだ。
うーん、KSRから部品取りするか・・・とか、某オクの出品物をチェック
しながら思案するも、新品のギア単体で1200円弱。
コンプリートで5000円強。こんなものか。意外と安い。
ちなみにEX250とあったので、ニンジャ250RやGPX250Rと共通らしい。
ギアを注文すると恐らく到着は水曜以降。
待つか部品取りするか・・・・

一方、某オクのAR用中古程度下はコンプリートで5000円から。
京都のバイク解体屋の値段の付け方はベラボーだ。何を考えているのか不明。
新品より高くつくジャンク品という選択肢は無いな。

基本に戻って「修理」を考えてみた。
金属ギアの歯が飛んだのなら修理は絶望的だ。
でも、樹脂の歯が倒れてしまっているだけなら何とか元に戻せないか?

PC211115.JPG

バイスに咥え、細いマイナスドライバーで丁寧に歯を起こしてやる。
作業すること10分。見事に歯が復活。
多少いびつだが、ワイヤー側のギアに噛み込めばワイヤーは回る。

たっぷりグリスを詰めて復旧。

早速試走してみた。

・・・・やっぱり針が上がらない。
駄目かと思ったが、よく見るとトリップは回っている。
と、見ると針が上がってみた。が、明らかに低い値。
減速しても下がらない。

PC211116.JPG

一旦戻り、停止してよく見ると針が非常に緩慢に下りてくる。
上の写真はエンジンを停止してからカメラを起動して撮影したもの。
まだ15km/hを指している・・・・
某オクに出ていたメーターはやっぱりジャンクなのでした。

内部の油が粘っているのか? どっちにしても要OHだな。

YA-2 キーシリンダ修理 [BIKE]

どうしてなのか知らないが、冬になると我がガレージには強風が吹き荒れる。
そういう場所だと言ってしまえばそれまでだが、冬季を通してずっと風が吹きっぱなし。
軒下でのバイク弄りはこの季節、激しく萎えるのだ。

という訳で、整備スペースに放置していたのだが・・・

先日のこと、仕事から戻るとなんとなく玄関先が油臭い。
灯油でも溢したかと思ったが、前日に搬入したストーブ用の灯油タンクに異常はない。
気のせいかと思い、当日はそのまま寝てしまった。

翌朝、書斎に入るとやっぱり油臭い。
灯油ではなく、なんだかすっぱい感じの油臭さ。
付近を探し回るもすぐに鼻が馬鹿になって臭わなくなってしまう。

こういうとき、人間の順応は不便だ。

原因は程なく判明した。

ガレージの中を覗くと、強烈な臭い。
何だこれはと探すと、YA-2の下がドロドロになっている。
ガソリンが漏れていたのだ。

これまでは全く漏れていなかったが、最近になって気温が急に下がったせいか、
ホースの弾力が失われて漏れ出したようだ。

原因は自分にある。
少し緩いと知りつつ手持ちのホースを取り付けたのだ。
ニップルの外径よりホースの内径が僅かに小さく、緩めではあったが
漏れなかったので良しとしたのだ。

PC151115.JPG

早速近所のストレートに赴き、内径4mmの燃料ホースを買ってきた。
ホースバンドは簡易的なクリップしかなかったので、タイラップで締め上げた。
これで漏れることは無いであろう。


さて、キーシリンダ。
元々パテ状のもので接着されていたので、元通りにくっつけることにした。
クランプで固定しておいて、エポキシ系の水中パテを隙間に押し込んで硬化させた。
結果は成功。
元通り、スイッチは機能を取り戻した。

PC151114.JPG

が、新たな問題が発覚。
キーがどうやらオリジナルでは無さそうなのだが、困ったことにシリンダ内部も
破損してしまっているようで、キーのポジションがどの位置でも抜けてしまうことが判明。
しかも、少し油を挿した結果、スポスポに抜けるようになってしまった。
いっそ、別のところにスイッチでも付けてこれは使わないようにするか・・・

悩ましい。
とりあえず、紐でも付けておいて、走行中に落とさないようにするしかないか。


YA-2 タイヤ交換 [BIKE]

ARの片が付いたので、続いてYA-2。

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まずはバッテリーを取り付け、ミッションオイル交換。
クラッチは相変わらず張り付気味。オイル交換で好転することを期待。

バッテリーはケースにぎりぎり収まる。
端子がフレームに接触しそうで怖い。
配線の長さも若干不足気味で何か変。
もしかしたらプラス側にヒューズが付いていたのではないだろうか?
今は失われているおかげで長さが足りないとか・・・

何とか押し込んで固定した。

続いてタイヤ交換。
PC081118.JPG

何が嫌いって、整備のうちでこのタイヤ交換がかなり上位にランク入りする。
面倒臭いし、チューブは厄介だし、汚いし、結構力仕事だし・・・・

さて、フロントタイヤ。
ガチガチに硬化した30数年前と思われるタイヤにはフジクラとレターが入っていた。
http://www.fujikurarubber.com/
どうやら昔はオートバイ用タイヤを生産していたらしい。
このメーカーのタイヤはもう見ることは無いだろう。

何故かチューブは赤茶色。理科の実験器具のゴムみたいな色だった。
リムバンドはどう考えても寸足らずのものが出てきた。
何故かビニールテープが巻いてある。よく今までパンクしなかったものだと思う。

リムの錆を取り、コンパウンドで磨いたら結構錆は目立たなくなった。
タイヤを組み込み、車体に組み付けてブレーキワイヤを張ろうとしたら、
どうやってもアジャスターを目一杯伸ばさないとブレーキが引けない。
スプラインを一山ずらすと太鼓が入らない。

暫く悩んだが、結局レバーを外してスプラインを一山ずらし、ドラム側を組んだ後に
レバー側のワイヤを引き出してレバーを装着すると引き代が適正になった。
最近は油圧ばかり弄ってて久しぶりに機械式のドラムを弄るとこの有様w

続いてリア。
そのままではフェンダーが深くてタイヤが取り出せそうに無い。
ジャッキで揚げてみたが、スタンドが短く両輪とも接地してしまうので非常に不安定だ。

そこで、車用のリフトをバイクリフトの代わりに使用してみた。
PC081119.JPG

あんまり揚げると危ないので程々にする。
本来このような使い方はNGで、取り扱い説明にも片側でのリフトアップは禁止されている。
ここは自己責任で。

リアタイヤの交換は凄く嫌で、タンクを磨いたり、漏れた油を拭き取ったり、余計なことを
やりながらウジウジしていたが、意を決して着手。
何が嫌って、チェーンカバーが付いているし、ドラムブレーキだし・・・

変な形のアクスルは更にやる気を殺ぐ。

右側の一番外側の19mmのボルトを緩めると、これがアクスルシャフトだった。
引き抜くも、ガタガタになるだけでリアホイールが外れる様子が無い。
チェーンアジャスターを一杯まで緩めるが、何故か前進しない。
そこで、アジャスターの外側にあるでっかいナットを緩めるとようやく動いたが、
ドラムブレーキの保持金具(スペーサー)が邪魔してどうにも動かない。
これを抜き取ろうにも、ブレーキのレバーが邪魔してこれまた抜けない。

結局取扱説明書を読んで解決。

ドラムブレーキのレバーを取り外せば、ドラムを保持しているスペーサーが外れ、
左にホイールが寄り、スプロケットはスイングアームに保持されたまま分解可能だった。

判ってしまえば極簡単で合理的な構造である。

チェーンアジャスターもケースも弄る必要は無かったのだ。

タイヤを外し、錆を落とし、新品のタイヤを組み込んで復旧。
チェーンにたっぷり注油し、左右均等にアジャスターを引いてセンターを出し、
本日の整備終了。

早速新品タイヤの感触を確かめるために試運転。
かなり軽快になった。
ブレーキの引きがまともになったおかげでよく効くようになり、不安感は無くなった。
相変わらずの猫の鳴き声みたいな音で回る。

薄暗くなってきたのでライトを点灯しようとしてスイッチを捻ると、突然ストール。
一旦OFFにして再度ONにすると再始動できたが、もう一段捻ってライトを点灯させると
エンジン停止。ライトは点いている。
もう一度OFFにしたが、変な手応え。それっきりONにならず。

幸い、ウチまで徒歩1分の位置であったため、押して帰還。。。

ヘッドライトケースを開けてスイッチを確認する。


PC081122.JPGPC081120.JPG

何だコリャ?

スイッチの台がパテみたいなもので接着されているが、それが浮いてしまっている。
引っ張るとあっけなく外れた。
内部の長方形の凹みにキーシリンダのお尻が嵌まり込むのだが、このエボナイトみたいな
材質が半分崩壊している。

とりあえず、この状態で保留。
エポキシ系の接着剤で固定すれば何とか修理は可能そうだ。

この姿が最初からなのか、誰かが修理した痕跡なのかは不明・・・

なかなか一筋縄ではいかないものだ。

AR125 ブレーキ整備 [BIKE]

ブレーキの整備に着手。
とりあえずはマスターシリンダから。

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デロデロ。
罫書き針と細いドライバーと真鍮のワイヤブラシを駆使して掃除。
新品のピストンキットを組み込んだ。

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エア抜きはこういうフィーラーを使うと便利。

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キャリパー側はワンウェイバルブを使うとブリードバルブを緩めたり閉めたりしなくていいので便利。
しつこくエア抜きを行い、新品のダイヤフラムを組み込んで蓋を閉めた。

燃料タンクのコックも内部部品を一式交換して燃料漏れ完治。

ついでにミッションオイルの交換をした。
クラッチが張り付いていたのと、やたらと硬いシフトフィール、そしてエンジンが止まらないと
ニュートラルが出ない症状があったからだ。

出てきた油はシャバシャバ。
何かに希釈されている。
ガソリンのような、灯油のような・・・・?
量もやたらと多いし、何でこんなことになっているか不明。

とりあえず抜ききってからスパイラックスを適量注入した。
サイトグラスに傷が入っていて良く見えないが、程々に入っていれば宜しい。

自賠責保険のステッカーを貼り、最終調整。
どうも高回転がイマイチ吹け切らない感じだったが、エンジンが温まると
問題なく吹ける様になった。

シフトは良好。
クラッチの切れも良くなり、ニュートラルもきちんと出るようになった。

チャンバーが焼けて白煙も収まり、これで通勤快速として使える。

感触としてはかなりピーキーな感じである。
タコメーターのダンパーが効いていなくてかなりハッピーな状態なので
正確ではないが、8000rpmを越えたあたりで一旦トルクの谷があり、
それを超えるとバカーンと吹け切る。
結構パワーはある。
これぞカワサキの2サイクルエンジンというものだ。

残るはキャリパーのOHとステムベアリングの整備とフロントフォークの再めっきだ。
キャリパーはダストシールの発注漏れで、入荷待ち。
フロントフォークはまた後日だな。

これでひとまず乗れるようにはなった。
満足じゃ。

AR125タイヤ交換 [BIKE]

昨日に引き続き、AR125の整備。

まずは駄々漏れだった燃料コック。
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なんか黒い粉が出てくると思ったらOリングが半分粉砕!
漏れる訳だ。
手持ちのOリングなどを駆使しつつ復活を試みるが上手くいかない。
とりあえず何とか止まったので、この隙に部品を発注しよう。
幸いなことに部品はある模様。

続いてタイヤ交換。
フロントから分解する・・・も、アクスルシャフトが抜けてくれない。
何とか打ち抜いたが、水でも入ったのか真っ白な粉が噴いている

PC011114.JPG

カチカチに硬化したタイヤはなかなか耳が落ちてくれない。
何とか引っぺがし、真鍮のワイヤブラシで擦ってみるも、あまりきれいにならない。
リムの内側にも水が入ったようで、アルミの錆が酷い。
これもワイヤーブラシでこそぎ落とすがあんまり変化なし。

諦めてタイヤを組み込むことにする。

IRCの新品タイヤ、新品なのになんだか茶色い粉っぽくて、なんか古い感じがする・・・
耳も硬い。
チューブ入りタイヤとチューブ用のホイールなので苦労無く入るはずだが
なかなか入ってくれない。
片側を嵌め込んで、チューブを装着し、少し空気を入れてから残りのビードを入れる。
やっぱり硬い。

苦労しつつ何とか嵌め込んで空気を入れたときに、「しゅー・・・」という空気の漏れる音。

またやってしまったorz

どうやら反対側のリムとビードの間にチューブを挟んでしまったようだ。
嗚呼、新品のチューブがお釈迦だ。
これだからチューブ入りタイヤは嫌いなんだ。

新品は2本しか買ってないので、仕方なく古いチューブを再度組み込んだ。

PC011115.JPG

続いてリア側。
ドラムブレーキが面倒臭い。
こちらは大きな問題なく交換完了。
ドラム内部は酷い有様だったが、見ていないことにした。
かなり気持ちが失速気味。

ナンバーを付けようとして、以前某オークションで入手していたリアフェンダーがあったのを
思い出して交換した。
今まで付いていた奴は金鋸で短く切り取られており、どうにも珍走臭い。
あんな馬鹿どもと同じようなイメージなんて最低なので、ここはノーマルのスタイルで。

PC011116.JPG

ナンバーを取り付けて、ウチの前を少し動かしてみた。
まー、それなりか。
やたら立ちが強いというか、あまりにもクラシカルなハンドリング。
全然切れ込んで行こうとしない。

そういえば、初めて乗ったときにZ400FXみたいな感じで幻滅したっけ。
KR250みたいな軽快なハンドリングをイメージしていたのに、何なんだこの重さは。
結局乗らなかった理由を思い出したような気がする。

そうだ、この感じが全然好みじゃなかったんだ。
それで乗らなかったんだ。
 
ま、通勤で使うならこれでもアリか。

AR125エンジン始動 [BIKE]

幼少の頃からの悪い癖があって、今回も作業が滞っていたのはそのせい。

いろいろやろうと必死になって考え、八方手を尽くして準備をして、
いざ作業に掛かれるとなった頃に満足してしまうというか、いつでも出来るという
気分になって、気持ちが失速してしまうのだ。

さて、いい加減目障りになってきた中途半端に分解したAR125を動かすことにした。

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凄まじい臭いのキャブレターを分解。
10年前のガソリンだったものが濃縮され、かもされて全く異なる物質に変貌している。
いつものように漬け込みしてパーツクリーナーで洗浄するが、手が凍りそうである。

ミクニの何の変哲も無いキャブレターであるが、RRISのおかげでクランクケース左に
オフセットされて取り付けられている。付属のホース類はあめ色に変色し、柔軟性は皆無。
ガラスのようにパリンと割れた。

ドレンのニップルがドライブスプロケットのカバーに切り欠きに嵌まり込むようになっていて、
取り外すには少しキャブを斜めに抉りながら抜き出すことになる。

分解前にキャブレターとクランクケース間のインシュレーターが不安要素だったが
予感的中。経年劣化で縮んでしまい、ガバガバだ。
パーマテックスを塗布して組むことにした。

洗浄を終えたらさっさと組み立て。
ホースは手持ちが無く、後で調達しよう。無くても直ちに影響は無いはずだ。

次いで燃料タンクの処理。
内部には熟成の進み過ぎたガソリンが少量残っている。
新しいガソリンを少量入れては振り混ぜ、排出を繰り返して洗浄した。

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ついでに凹んだタンクの修正にチャレンジ。
凹んだ部分をヒートガンで暖めておき、ケミカルプーラーを接着。
赤道儀のバランスウエイト利用のスライディングハンマーで引き出した。
最後の部分で硬く、少し凹みが残ってしまったが、先日ホームセンターで見かけた
ホルツのデントリペアキットが使えそうな予感だ。そのうち買って試してみよう。

今は多少の凹みは我慢することとした。

一方で、バッテリーの準備。
YA-2のバッテリーは台湾ユアサだったが、これは中国ユアサ。
電解液を入れて暫く放置し、アッパーレベルまで希硫酸を補給してから全体を水洗いして
取り付けた。

タンクを取り付け、燃料を入れてチョークを引き、キーON。
何も点かない。

・・・・・何度かキーのON-OFFを繰り返したら突然ランプが点灯。
接触不良のようだ。

キックすると、3回くらいであっけなく始動。
機械式のタコメーターが盛大な音を立てる。壊れそうだ。

調子良く回る。

一旦エンジンストップ。 と、キャブレターを覗き込むとガソリン駄々漏れ。
燃料コックから垂れてきている。これも何度も動かすとだんだん漏れる量が減ってきた。
内部のゴムが劣化して痩せているのね。ガソリンでふやけてくれることを期待。

一旦バッテリーを取り外し、補充電する。

日も暮れて寒くなってきたので本日はこれにて終了。





ふとラジエターを見ると、木の葉がくっついている。
取ろうと手を伸ばして気が付いた。

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うーん、枯れた葉っぱにしか見えん。。。
今夜は動かす予定なし。このままそっとしておこう。

YA-2 動いた! [BIKE]

往生こいたものの、何とかタンク内部の錆び取りを完了したYA-2。
コーティングも硬化したようなので、本日はキャブレターに着手。

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外見はそれなりだが、タンク内部と燃料コックの凄まじい汚れ方を見ると気が重い。

とりあえず外してみようとバンドを緩めるが、どうにも地獄(嵌まり込んで抜けない様)になっていて、
何とかならないかとエアクリーナーを覗いて見た。

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放射状にスリットを切っている物体がエアクリーナーのようだ。
ちなみにチョークを引くと・・・

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こうなる。

単純だが良く出来た構造で、かつ工作が美しい。
機能美というのはこういうのをいうのだ。

で、外そうと試みるも・・・・・

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どうにもスパナが振れない。
ボルトとケースの隙間が無くてソケットは入らないし、ちまちまコンビネーションをひっくり返しながら
回してみるも、途中で挫折。
こんなに整備性が悪い訳が無い。

何とか外れる筈・・・と、キャブレターを強く後方に押し込むと、シリンダーの接続部から
何とか抜き出すことが出来た。

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やはり予想通りオーバーフローしたガソリンがワニス状になって溜まっている。
エンジンの中に入り込んでいなければ良いのだが。。。
燃料ホースを接続するバンジョーの横に出ている棒はテイクラー。
これを押すと、フロートが下がってガスが降りてくる。
始動時に使うらしい・・・というのは、我輩こんなのが付いたバイクを持つのは初めてだ。

さて、フロート室から分解開始。
アマルのキャブレターを本格的に分解するのは初めてである。

驚いたことにチャンバーの蓋を外すと液体のガソリン(だったもの)が出てきた。
内部は各部が激しく固着している。芳香族炭化水素系の甘い臭いが立ち込めて
吐きそうになりながらも分解していく。

キャブレタークリーナーに漬け込んで、古い歯ブラシでブラッシングした。
清掃中の写真はなし。手がドロドロでカメラを持ちたくないからだ。

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フロートは新品みたいに黄金色に輝いた。8.5grと浮き文字があった。
この重さを替えることで、油面の調整をやるのだと思われる。
細かな調整には向かないが、重さが変わらなければ油面も狂わない。
単純だけど悪くない構造だ。

フロートチャンバー内のワニスを落とすのに小一時間掛かったが、何とかきれいに落とすことが
できた。これを元通り組み立てて・・・

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装着!

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ピカピカ。

早速燃料を入れようとして、はたと気が付いた。
このバイクは混合じゃなかろうか・・・・
何処にもオイルタンクが見当たらない。
どう見ても2サイクルエンジンだ。

当時はガソリンスタンドで普通に混合ガソリンを売っていたのだ。
恐らく比率は25:1
ラビットも草刈機もみんな25:1だった時代だ。

とりあえず5リットルだけ作ってみる。
タンクを装着し、燃料ホースを新品に交換して給油。
キーをONにしてキックすること数十回。初爆皆無。

プラグを外してみたら、最近見たこと無いようなショートリーチのプラグが付いていた。
真っ黒けでベタベタ。

応急でラビットのプラグを付けてキックしてみるが火花は出ない。

・・・・・・。

ポイントかコイルか・・・?

何だろう・・・と思い当たった。
もしかして、バッテリー点火かも。

先日注文しておいた6Vバッテリーを取り出して準備。
電解液が手に付いて沁みる(泪
暫く放置して液面を落ちつかせる。

その間に、真っ黒けのプラグの先端を真っ赤になるまでガスバーナーで焼いて再生。

そうこうしているうちに発泡が止まったようなのでアッパーレベルまで補給して蓋をして、水洗。
とりあえず仮に押し込んで接続してみた。
ヘッドライトケースの赤いランプが煌々と点灯する。
試しにキックしてみると、今度は強いスパークが出た。

やっぱりバッテリー点火だったのだ。

プラグを取り付け、コックをONにしてキック。
数回で初爆があった。
スロットルを開けながらキックすると「グモモモ・・・」と曇った音で始動。
戻すとストールする。

アイドル調整をやるが、上手くアイドリングが落ち着かない。
何とかアイドルする位置で空吹かしすると、今度は回転が下がらない。
アジャスターで下げると次の空ぶかしでストール。

そうこうやっているうちになんとなくアイドリングしだしたので走ってみることにした。

クラッチを握り、シフトペダルを踏み込んだとたん、ドカンと前に飛び出してエンスト。
どうやら張り付いている模様。
何度かエンジンを掛けてはシフトするが、張り付いたまま。
何度目かに偶然エンストせずに発進できたので、そのままテストコース(謎)へGO!

うーむ、イマイチ。
回転が重い。後ろを振り返ると凄まじい煙幕。

クラッチを握りながらシフトするも、ノークラシフトでガッチャンガッチャンする。
と、いきなり張り付き解消。クラッチを握ると減速する。

一旦戻り、再びキャブレター調整。
パイロットスクリューを1-1/2位戻したところで割りと安定しだした。
煙も少し収まってきた。

どうやら腐ったガソリンがクランクケース内に溜まっていた模様。

暫くウロウロしているうちに、だんだんと良く回るようになってきた。
「ニャ~ン」というような独特の音で走る。

こいつは楽しい。

割とパワーもある。
メーターのダンパーオイルが抜けているようで針がピョコピョコ落ち着かないが、
5~60km/hが結構楽しい。体感的にも大きく外れていないようだ。

真っ暗になってきたし、ライトが行灯みたいなので本日はこれで終了。
戻ってバッテリーを取り外し、充電器に繋いで初期充電を行う。

満足じゃ。明日はタイヤ交換しよう。

PB091108.JPG

タンク上面の蓋を開けるとこんなものが入っていた。
純正車載工具だ。
レトロなスパナにはYAMAHAの文字が入っている。
大切にしよう(^^)




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